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23 庚申<こうしん>さまと弁天<べんてん>さま

お話を聞く

 

 庚申さまと弁天さまは、元はご夫婦でした。弁天さまは、それはそれは大変な美人ですが夫<おっと>の庚申さまといったら、顔色は青く、怒ったこわい姿をしていました。

 

 ある時、弁天さまは庚申さまから逃げ出し、夫が入ってこないよう、周りに池を掘<ほ>って隠<かく>れてしまいました。

 一方、庚申さまは道端<みちばた>に立って、今か今かと弁天さまが通るのを首を長くして待っていたということです。

 

 それからというもの、弁天さまの周りには池を掘り、庚申さまをおまつりするときは道端<みちばた>に立てるようになったということです。